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2016.05.13

【出演アーティスト紹介♪】 cero

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「頂-ITADAKI-」初登場のceroは高城晶平、橋本翼、荒内佑の3人組。CDではそれぞれに複数の楽器を操るが、ライヴはサポートメンバーを加えた7人編成で演奏するのがスタンダードな形らしい。

彼らのアンサンブルは一言で言って、複雑だ。ギターやドラム、ベースといったオーソドックスな楽器群の中に、スティールパンやフルートの音が重なり合う。1曲の中にいろんなものが詰め込まれている。3人のコーラスワークがまた緻密に計算されていて、とにかく、初めて聴く人にとってはちょっと体験したことのないタイプのライヴになるのではないだろうか。

ちょっと前までは、1970年代の細野晴臣や久保田麻琴をほうふつとさせるエキゾチックなサウンドのバンド、というイメージだったけれど、昨年の新作「Obscure Ride」で大変身。
冒頭からディアンジェロにインスパイアされたと思しき音が飛び出す、「黒々とした」アルバムにびっくりさせられたファンも多いかもしれない。
あの音を、生演奏でどう再現するのだろう。興味は尽きない。

メロウなフルートのカウンターメロディーが美しい「DRIFTIN’」、フィッシュマンズの佐藤氏の姿がおぼろげに浮かぶ「Orphans」、あらゆる「腑に落ちないこと」をすべて解き放つパワーがある「マウンテンマウンテン」。聞きたい曲が満載だ。

祝祭感覚満載の「Contemporary Tokyo Cruise」がエンディングになったら、芝生広場全体がこの上ない多幸感に包まれること請け合い。

*written by  るつみ・めづしは