ITADAKI TIMES

頂を最大限楽しむためのウェブマガジン

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野外フェスはメディアである。
だとしたら、頂は何を伝えているのか?

5月26日、27日と山梨県、道志の森キャンプ場で行われた野外フェス「Natural High!」は、僕たちアースガーデンが主催しているキャンプインの野外フェス。ちょうど、その現場の空いた時間にこの原稿を書いています。

アースガーデンは「オーガニック&エコロジー」をテーマにした野外フェスの制作オフィス。代々木公園で季節ごとに開催しているearth gardenや、八ヶ岳で新しくはじめたHi ! LIFE 八ヶ岳 などの主催や、GO OUT JAMBOREEの運営、フジロックフェスティバルや朝霧JAMの出店管理などを行い、1年中、フェスの会場を渡り歩き仕事をしています。

いろんなフェスや人と関わっていますが、その中で大事なフェスの一つが、みなさんの大好きな「頂」です。

「静岡でお祭りを開催しているのですが…」

今でも強烈に覚えていることがあります。2011年の年末、渋谷のオフィスで仕事をしていると電話がなりました。受話器をとって話し始めると…

「私、静岡でお祭りを開催しているんですが、そちらで出店の取りまとめができると聞いて、お電話しました」

確かにそういったお仕事はたくさんいただくのですが、もともとお付き合いのある方からの依頼が多く、電話でのオファーはあまりありません。

(お祭りかぁ。テキ屋さんの取りまとめとか、なかなか大変そうだな…)と思いながらお話を伺い、最後にお祭りの名前を聞いてみました。

「『頂』というお祭りをやっております」

えー!!!!?ですよ(笑)。知ってます、知ってますよ。あの頂でしょ?よく知ってますよ。びっくりですよ。まぁ、フェスティバルなんで、お祭りですけど、いやいや…それならもっと早く言ってくださいよ(笑)。

電話をいただいたのは、頂の主催であるBOOMBOOM-BASH の小野佳代さん。その後、頂のスタッフさんたちと打ち合わせをさせていただき、2012年の開催からアースガーデンは、頂を一緒につくるチームとして、仲間に入れてもらって今に至ります。

ベジ料理のみ、廃油の持ち寄りを呼びかけ
そんな野外フェス、聞いたことない!

はじめにいただいたお電話でも、地元への愛や謙虚さが伝わってきましたが、それは会場に行けば、来場者さんも実感できるかと思います。

入り口で迎えてくれる気さくなスタッフさんは丁寧に対応してくれるし、非常にたくさんの手間をかけてバイオディーゼル発電やゴミ削減に取り組んでいます。もっとチケットを売って、もっと来場者さんを増やせるのに、小さい子ども連れでも楽しめるような会場設計を崩しません。

飲食店は、全店、お肉を使わない、ベジ料理のみの提供です。のべ数万人が訪れ、多種多様な価値観を持つ人が集まる野外フェスで、これだけの美味しさと多様性を担保しながらもベジを徹底しているなんて、正直、衝撃です。

 

キャンドルタイム中は、全店舗が電気を消します。会場内の電気を止めて、キャンドルだけの明かりで過ごします。

これらは、飲食出店者さんと主催チームの信頼関係があって、飲食出店者さんが協力してくれるからできること。ぶっちゃけて言えば、お肉を出したほうが売れますし、明かりがついていたほうが売れる。でも、しない。

どれも、経済的な合理性とは相反することです。もっと効率よく、もっと儲けようと思えば、いくらでも儲けられる。でも、頂は、しない。

頂のウェブサイトには、こう書いてあります。

未来に愛を。
私たちの未来、こどもたちの未来、 地球の未来、 全ての未来を、
愛を持って前向きに想像/創造していこうという意味が込められています。

 

野外フェスはメディア。
伝えたいことがあるから、開催する

僕は、野外フェスは、テレビやラジオ、ウェブといったものと同じく「メディア」だと思っています。野外フェス内のあらゆるコンテンツを通じて、来場者の皆さんに、メッセージを伝えるためのメディア。

伝えたいことは、音楽の楽しさや、野外の気持ちよさ、だけではありません。「今ここ」にしかない背徳的な幸せではなく、日常生活の中で「これからもずっと、どこでも」幸せが感じられるように、野外フェスを通じて、来場者さんに問いかけているのです。

2011年以降、僕たちの生活がどれだけ不安定なものに支えられていたのか、一人ひとりが実感したはずです。建物に守られず、野外で思いっきり遊ぶと、雨や風の中で人間はどれだけ弱い存在か思い知らされます。こういったことを、真正面から言えば、説教臭くて聞いてられないですが、野外フェスの楽しさというオブラートに包み、ちょっとだけでも体験として学んでもらえるとうれしいなぁと思います。

 

頂が何を伝えようとしているのか、ぜひご自身で感じて、考えてみてください。そして、それを頂の会場だけで終えず、日常に持ち帰ってください。非日常から、日常へつなげていくことで、未来が形作られていくのですから。

頂には、主催者の皆さんの「志」があります。そして、その志についていく来場者さんの愛や勇気も感じます。そのことに、僕はいつも感動しています。かっこいいなぁって。頂が来場者さんにも出店者さんにもスタッフにも愛されているのは、頂の志に共感しているからでしょう。

頂でしか感じられない、独特のナイスな空気感に、はじめて行く人は、きっと驚くと思います。楽しみにしていてくださいね。そして、開催直前になりましたが、思いっきり楽しみましょう!!!早く、頂でビールが飲みたいですっ!!

Written by

葛原信太郎 (アースガーデン)

葛原信太郎 (アースガーデン)

アースガーデンで野外フェスの制作と広報、アースガーデンのオウンドメディアの編集長を担当。加えて、札幌で広告制作をしている「暮らしかた冒険家」のスタッフも兼務。フリーランス。横浜と札幌の2拠点居住。Nujabesが大好き。

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